カウチサーフィンでフランス人女性2人から宿泊のリクエストがありました。許可をとっていないので写真は公開できませんが、2人ともかなり美人でした。
友達と二人で日本を観光しています。もし良かったら泊めてもらえないでしょうか?
カウチサーフィン・・・なんて素晴らしい!!
嫌でも高まる期待。当時はカウチサーフィンを始めて間もなかった事もあり、冷静ぶりつつも合流する前はやっぱり緊張しました。
二人が私のところ(和歌山市)に来たのは2月の金曜日。1泊してから石川県に行くとのことで、すでに土曜日の夜に金沢市のゲストハウスを予約していました。
私も土日は休みでした。そこで、せっかくだから明日は車で石川まで連れて行ってあげるよ!と申し出ました。
勢いだけで決まった金沢旅行
当時の私は救いようのないアホでした。冬の金沢を舐めていました。
ゲストハウスに確認してみると、もう一人追加でも大丈夫とのこと。石川まで車で行って、自分も一緒に観光し、一泊してから日曜日に帰ればいいやと思っていました。
ちなみに和歌山市から金沢市までは350km以上の距離があり、高速を使っても5時間くらいかかります。
しかし美女2人に浮かれっぱなしの私には関係なかったのです。ただ、カッコつけたい。それこそが重要なのです。
旅行当日、浮かれ気分で出かけるものの
朝7時に起床。
準備をして8時に出発しました。
しかし運悪く高速道路はあちこちが渋滞して、なかなか進みません。
おまけに車内はずーーーっと英語。運転しながらだとやっぱりどうしても疲れてきてしまい、3時間もすると話が全然頭に入ってこなくなります…。
最終的にI see.とgood.とcool.しか言わないbotに成り果てました。
それでもえっちらおっちら進み、結局8時間くらいかかってようやくゲストハウスに到着。すでに西日が差し始めていました。ともあれ、ようやくゆっくりできる・・・。
と思ったのもつかの間、ゲストハウスの主人がやってきて私に言いました。
ノーマルタイヤで来ちゃったの??
そうです、あまり雪の降らない地域で育った私には、車に冬用タイヤをはかせるという発想が無かったのです。
しかもその年は1年に何度も大寒波が来ていて、北陸地方では通行止めが多発していました。新潟で雪が60センチも積もったり、宅急便が一時配達不能になるような年だったのです。
さらに運が悪いことに、
今夜あたりヤバい寒波が来るよ。積もったら絶対帰れないよ。
まじっすか…。
この時点で残された選択肢は2つ。
- 冬用タイヤを購入して予定通りゲストハウスに泊まり、明日帰る
- 寒波が来る前に今すぐ帰る
ゲストハウスの近くにある車屋さんでタイヤを探すも、1本12,000円と結構なお値段。4本で48,000円。工賃も合わせると50,000円は超えそうでした。
つい勢いでこんなところまで来てしまったことを激しく後悔しました。というより、ここまで高速代もガソリン代も何もかも私1人が負担してきたので、さすがにゲスト2人にも助けてほしいと思いました。
無料で家に泊め、和歌山から石川まで車を運転し…そんな私に何もさせないまま、このまま一人帰すだろうか?さすがに申し訳なくならないだろうか?そんな同情心につけこもうとする自分の浅ましさを恥ずかしくも思いましたが、そうも言ってられませんでした。考えている間にどんどん風は強くなるし、雪もちらつき始めていました。
急いで2人に状況を説明して援助を求めました。少しだけでもいいから、タイヤ代を負担してほしい!と頭を下げました。カッコつけたがっていた自分は、とっくにどこかに行っていました。
しかし、返ってきた返事は寒波以上に冷たいものでした。
あなたのミスでこんなことになったんでしょ?なんで私たちが負担しないといけないの?
ひどすぎる仕打ちでした。しかしその通りでした。連れて行くと申し出たのは私なのです。
仕方なく寒波が来る前に帰ることにしました。2人はこんな調子でしたが、様子を見ていたゲストハウスのご主人がとても同情してくれました。
帰る途中で路面が凍結するかもしれないから、チェーンだけでも買っておきなさい
ご主人のアドバイス通りに、チェーンだけは買うことにしました。近所の車屋さんに規格に合うチェーンが売ってなかったので、ご主人が他の車屋さんに売ってないか確認の電話をしてくれた上に、その車屋さんまで一緒に付いてきてくれました。
せっかく来たのにとんぼ返りすることになってしまった事をとても残念がってくれて、いつかまたおいでよ!って言ってくれたのが本当にうれしかったです。
旅行はくれぐれも計画的に
というわけで、まさに天国から地獄でした。でもすべて自分が悪いです。
教訓:冬にノーマルタイヤで北陸エリアに行っちゃだめ!
補足ですが、帰る途中に猛吹雪に会いました。路面は真っ白。高速道路が凍結し始めていたので、路肩に駐車して人生初のタイヤチェーン取付けをしました。結局チェーンを買っておいて大正解でした。暴風雪が吹き荒れる中、車が時速100km/h近くで真横を通り過ぎていく状況下でチェーンをつけるのはスリル満点でした。二度とやりたくねぇ。
最後に、フランス人は冷たい人たちと思わないでくださいね!私は何度もフランス人をゲストに招いていますが、いい人たちもたくさんいますので。
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